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季節はずれの「春の小川」と宇田川を訪ねる(前)

2004年7月12日
TEXT:Gen SUGAI

「春の小川」という歌を知らない人はいないだろう。「は〜あ〜る〜の〜お〜が〜わ〜はぁさ〜ら〜さ〜ら〜い〜く〜よ〜♪」という、アレである。この歌を聞くと頭の中には里山の風景が浮かんでくるのだが、モデルとなったのは、なんと小田急線の代々木八幡駅付近の風景なのだ。作詞した高野辰之は、現在の代々木八幡駅付近を流れる「河骨川(こうぼねがわ)」の風景を歌にしたのだった。

河骨川は、現在では暗きょになってしまい、面影を偲ぶことはできない。しかし、小田急線の線路沿いに、石碑が設置されている。また、付近は渋谷川にそそぐ宇田川とその支流が暗きょ化され、いかにも「ここは川でした」という感じの細い道が多い。そして、宇田川の暗きょの上は遊歩道として整備され、代々木八幡駅から渋谷までたどることができる。距離は短いが、自転車でたどってみることにしよう。

今回は、小田急線の代々木八幡駅からスタート。下りホーム側の改札から左に進み、千代田線の代々木公園駅の階段を過ぎると、すぐに宇田川の遊歩道の入口が現れる。この宇田川の遊歩道を数十メートル進むと、左にそれる小道があるので、そこを進もう。

地図:代々木八幡駅

宇田川遊歩道の入口
代々木八幡駅および代々木公園駅の先の、宇田川遊歩道の入口。

左にそれる小道
先の遊歩道の入口のすぐ先に、左にそれる小道がある。

この左にそれた脇道が、どうやら河骨川の跡のようだ。建物が接近して狭苦しいものの、曲がりくねったその道は、たしかに川の流れを思わせる。しばらくすると、小田急線と並行するようになるが、ただ線路沿いに小道を作っただけと思わせておいて、しばらく進むと線路から離れて無意味にカーブを描くことからも、やっぱり川なんだな〜と思わせる。

小道
いかにも「川でした」という感じの小道である。

線路沿い
線路沿いの小道。小田急線が頻繁に行き交う。

しばらく進むと、右手に公園が見える。これが、代々木小公園。そして、代々木小公園と小田急線の線路との間に、春の小川について記した石碑が設置されている。だからどうっていうわけでもないのだが、歌詞を口ずさみながら、現状とのギャップを楽しむのも悪くはないだろう。ちなみに、「春の小川」は大正元年の作である。(つづく)

「春の小川」の石碑
これが「春の小川」の石碑。線路側から。

地図:「春の小川」の石碑

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